作業療法士と聞くと『何をするんだろう?』とか『リハビリの人?』『どんなリハビリをするのだろう?』と疑問がたくさん浮かぶことかと思います。
当療養病棟での作業療法は、「長期入院の方が多い事から生活リズム改善や余暇時間や楽しみの獲得、意欲自発性の向上等様々な目的」で行っています。今回は実際に行っていることをご紹介したいと思います。
当院では患者様が落ち着いて過ごせるように日中は作業療法と呼ばれる活動を実施しています。具体的には音楽活動(カラオケ)や創作活動(塗り絵や貼り絵など)、脳トレ活動(漢字や計算プリントを解く)、嚥下体操(ムセ込みを減らす為の体操)、レクリエーション(映画鑑賞やボウリングなど)患者様の年齢、性格や好みに合わせて様々な活動を提供しています。
当病棟では、音楽活動や創作活動に人気があります。創作活動では患者様に作っていただいた貼り絵や塗り絵を使用して壁に貼る大きな絵を作って展示したりしています。様々な活動を行うことで患者様同士のコミュニケーションが生まれたり、病棟での生活を送る上での楽しみに繋がっています。
また、嚥下体操(=えんげたいそう)と呼ばれる体操をご飯前に行い、高齢の方がムセ込みなく食事をとることが出来るようなリハビリを行っています。
私達が普段から患者様と関わる中で意識しているポイントがいくつかありますので、ご紹介したいと思います。
- 普段から声を掛けることで患者様との関係性を築くこと。
- 患者様がやりたいことや好きなことを引き出すこと。
- 患者様に合わせて活動を行うこと。
- 必ず視線を合わせること。
普段から、この4つのポイントを意識しながら患者様と接するようにしています。患者様の気持ちを大事にしながら本人の楽しみや生活の一部に繋がるような作業療法を今後も行っていきたいと思います。
作業療法士 小湊 夏海