人は年をとるにつれ誰しも「もの覚えが悪くなった」「よく忘れるようになった」と感じてきます。それは老化現象の一つであり、当たり前のことです。
しかし、それが病気による「もの忘れ」であり日常生活に大きな支障を来している場合があります。「もの忘れ外来」では、正常のもの忘れかどうかを区別することが大きな役割となります。
医師の診察により認知症の診断がなされた後も、当院では介護支援などの社会制度の利用や医療サービスの手続きなど、ご本人様とご家族が安心して生活していただけるようチーム医療で支援していきます。
診断方法
診断までには3つのステップがあります。
①問 診
受診理由、もの忘れ症状の状態などをご本人様やご家族から伺います。
②医師の診察
老年精神医学を専門とする精神科医の見地から診察を行います。もの忘れが、正常のもの忘れ、認知症からくるもの忘れ、もしくは老年期の疾患からくるものなのか診断します。認知症といってもアルツハイマー型・血管性・レビー小体型・前頭側頭型など疾患名や症状は様々ですので、医師はそれらも含めて診察を行います。
③専門機器による検査
認知症の診断には脳画像検査が役に立ちます。当院では2つの機能を備えています。
■ 脳の形をみる検査… CTスキャン・ MRI(エムアールアイ)
■ 脳の働きをみる検査…SPECT(スペクト)
専門的な検査を実施することで患者様の状態に合わせた診断のための重要な手がかりを得ることが出来ます。
診断がなされたら
適切な治療を行うことができます
認知症の原因疾患が特定されれば、適切な治療を開始することができます。 生活指導や服薬などを行うことで、ご本人様の症状の進行を緩めたり、気持ちが改善されることが期待されます。
ご家族の負担軽減が望めます
もの忘れの原因が特定されることで、ご家族の心理的な負担が軽減されます。ご本人様の特徴にあった接し方や介護の仕方などを考えられるようになります。
診断後もチーム医療で支援します
当院には精神保健福祉士がおりますので、診断後もご本人様やご家族が安心して生活できるよう相談や情報提供、関係機関との調整等のお手伝いをさせていただきます。
・家族、友人、地域の繋がり、民生委員
・介護保険によるサービス
・地域の相談窓口:地域包括支援センター
診察について
毎週木曜日の午後( 13 : 30 ~ 15 :30 )に診療を行っています。
予約制になっていますので受診希望の際は事前に電話予約をお願いします。
TEL:0982-37-0126
電話予約から治療までの流れ