インタビュー第3弾!!

皆様、いかがお過ごしでしょうか?
毎月お届けしている、吉田病院のあの人に聞きたい!のコーナー。
今回は「井上 清美」医師です。医師としての経験だけではなく、人生の経験も豊富な井上医師にズームインしてきました。

Q.普段の業務内容を教えてください。
A.月曜日と金曜日の午前中は外来の診察。その他、6病棟の主治医となり、入院患者様50名の診察、相談をしています。仕事は楽しいですよ。

Q.先生の経歴を教えてください。
A.3歳から終戦(昭和20年)まで台湾で育ちました。引揚者です。東京女子医専(現在の東京女子医大)を卒業して東京大学の第三外科に入局し外科を5年間学び、その後15年間病理学を学びました。解剖をたくさんしました。昭和50年から内科医院を30年間開業した後、臨床を離れたくなかったので吉田病院に就職しました。今年で5年目になります。

Q.医師になろうと思ったきっかけは?
A.きっかけはわかりませんが、小学生の時に先生からの「将来、何になりますか?」という質問があり、「医者になる」と答え、それからもずっと同じ答えです。何で「医者になる」と答えたのかよく自分でもわからないけど、小さい頃、家の隣が医院で、そこの庭で遊んだりしている時に「大きくなったらお医者さんになるのね」とか言われたら「はいはい」とそのつもりになっちゃいました。経済的に苦しい時代があったけれど、家族の支えもあり医師になる事が出来ました。

Q.尊敬する人物はいますか?
A.小さい時はキュリー夫人。今は恩師であり、医師としてのあり方を教えて下さった若月 俊一先生で、長野県の佐久総合病院の院長をされていた方ですね。外科時代に2年間学びました。日曜日はお休みでしょ?1日の間で患者様は変わります。どんな変化が起こるかわからないので月曜日にしっかり診療をすること、いつも患者様から目を離さないで診療することを学びましたね。もう1人は大津 正一先生。病理学の恩師です。その先生は非常に克明な科学者でしたね。動脈硬化症の権威者で研究家でした。

Q.趣味について教えてください。
A.読書、文章を書くことですね。旅行記を書いたり。イタリアやケニア等に行った旅行記を書いています。学生時代から東京の読書会に入ってます。それから絵本を見ることですね。

Q.オススメの絵本があれば教えてください。
A.いっぱいありますよ。好きな作家は赤羽 末吉さん、藤城 清治さん、安野 光雅さん、酒井 駒子さん、まど みちおさんです。外国の作家では、ケイト・グリーナウェイ、バージニア・リー・バートン、ビアトリクス・ポター、ディック・ブルーナ、トーベ・ヤンソンの絵本が好きですね。絵本は大人にとっても癒しになりますね。家にはいっぱいありますよ。

Q.今後の目標があれば教えてください。
A.夢は生涯現役で、高齢者の生き方を探りたいと思ってます。年をとっても最後まで皆の役に立つような生活がしたいですね。医師の面で言えば、在宅医療をきちんとできればいいですね。自分も含めて。うまくいくにはどうすれば良いか、そんな仕組みを考えていきたいですね。高齢者で「生涯現役でいたい!」と思う方は多いんじゃないでしょうか。若い人達の邪魔をするのではなくて、協力できたり、理解できるような、続けていけるような道を作っていくことが大事ではないかと思います。あと一つ、もっと女性が活躍できるような環境、勉強できる環境を作り、男女で良い社会を作っていくことが大事ではないかと思います。

いかがだったでしょうか。井上先生は様々なことに大変見識の深い先生で、私も大変興味深く聞くことができ、また勉強させていただきました。額だけではなく、視野も広い大人になりたいと強く思った次第です。
さ~て、次回の方は~?
…oops!まだ言えないようですので、皆様お楽しみに!

インタビュアー:広報委員 中村 雅俊