インタビュー第2弾 ~めまい専門医を訪ねて~

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こんにちは。先月より始まった、吉田病院で働く人々。第2回では、先月の小牧医師に引き続き、「清水謙祐」医師です。耳鼻科と精神科を専門とする延岡では珍しい医師です。そんな清水医師に様々な質問をぶつけてみました。 

Q.普段の業務内容を教えてください。

A.外来診察を週2回(火曜終日、水曜午後)と入院患者様の診察を主に行っています。また週に1度外部老人施設の嘱託医もしています。 

Q.吉田病院は今年4月で9年目に入りますが、どうして吉田病院に決めたのですか?

A.元々精神科に関心がありましたが、1.当院理事長の人柄2.精神保健指定医の取得が可能であること3.耳鼻科診療をしながら、精神科の勉強ができること、が理由です。きっかけは医師会の求人ですが、理事長が県医師会の理事などいろいろな要職をされており、めまいの診療もされておりました。耳鼻科医師も勤務しており魅力的でした。そこで赴任することにしました。 

Q.精神科に関心とは?

A.私はもともと耳鼻科医師であり、めまいを専門にしておりました。めまいを訴えられる患者様の中に精神的な疾患を抱えておられる方と出会うことがありました。そこでめまい治療に、精神科的アプローチが必要と考えました。
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Q.医師を志すきっかけは何でしたか?

A.私が中学3年生のころです。へき地の医者になりたいと思っておりました。(都会の医者にはなれないと思いました(笑))なので、医療系マンガ、ブラックジャック、ゴッドハンド輝、最上の命医、Drコトー診療所などは大好きです。 

Q.では耳鼻科医になろうと思ったのは?

A.私がアレルギー性鼻炎だったからです。小中高と耳鼻科に通院しました。長崎大学時代は耳鼻科医局に出入りしておりました。 

Q.尊敬する先生はいらっしゃいますか?

A.名古屋市立大学耳鼻科の中山明峰先生です。メニエール病に対する集団精神療法を実践されていた先生です。大変尊敬する先生であり恩師です。平成15年のめまい学会で中山先生のご講演を聴き、大変感銘を受けました。当時は大変悩んでいた時期であり、それ以来先生のファンになり現在に至っております。平成25年に私がめまい学会でシンポジストとなりましたが、目標の先生と同じような舞台に立てたことが非常に感慨深いです。その他、精神科では渡邊衡一郎先生を尊敬しております。 

 

Q.先生のプライベートを少しお聞かせください。

A.休日は家族とできるだけ過ごすようにしております。しかも雑用(秘密)をします。以前は合唱など音楽活動をしていたのですが(長崎のイトウキネンシンガーズなど)、片道5時間かけて練習に行くパワーがなくなり、ピアノも腱鞘炎(けんしょうえん)のため控えておりました。しかし3歳の娘に教えるため、そろそろ開始しようかと考えております。

実は、ディスカウントショップが大好きで、新聞のチラシは中学時代から見ております。価格調査ですね。LED電球は398円とか、趣味の1つです。少しでも安くて良い品物を探すことが好きで、時々買いだめします(笑)。あっ、ちなみに好きな色は黄色です。

あと、医療講演会参加も大好きで、東京、大阪、福岡、宮崎などあちこちしております。これは聞いたあとすぐに診療に使えて、「あの先生はこんな話ししたよ」と患者さんに話すことで役に立ちます。学問は生涯の道楽ですね! 

Q.最後に、今後の目標を教えてください。

A.これまで耳鼻科の先生方に精神科との連携の話をしてきたのですが、これはおかげさまで、非常に関心を持っていただきました。古くから関心を持っておられた先生方のおかげですが、反対にめまい学会に精神科医師はごく少数です。そこで1、精神科の先生方にめまいに関心を持っていただきたいです。そのため、精神科の学会発表を積極的にやっていきたいと思います。次に、2.睡眠医療の勉強を始めます。これは精神疾患とめまい疾患は、どちらも睡眠に関連しており、睡眠の改善により症状を緩和できます。東京医大、久留米大などいろいろなところの先生方のご講演を聴いて勉強します。ちなみに先程の中山先生は名古屋市立大学睡眠センターの所長であります。最後に、3.国際的なめまいの情報を集めたいと思います。まだ世界デビューはおととしが初めてですが、バラニー学会(国際めまい平衡医学会)の正会員にもなれましたし、今年5月アルゼンチンで行われる学会に参加予定です。片道30時間以上、遠いです。クローン病が悪化しないようにがんばります。その上で、4.めまいが良くなるコンテンツ、書籍など刊行できたらサイコーですね。読んで実践するだけでめまいが良くなる。もう友人の先生方が書かれておりますが、いい本ですね!

新井基洋:めまいは寝てては治らない

五島史行:自宅で治せるめまいリハビリ 

尚、めまいに事に関して、興味を持たれた方・もっと知りたいという方は下記のURLにて、めまいの事について分かる事が出来ますので、ぜひご覧下さい。

・日本めまい平衡医学会http://www.memai.jp/

・めまいナビhttp://www.memai-navi.com/
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―取材後記―

清水先生は一般的な医者のイメージとは異なり、庶民的な雰囲気を持たれていますが、医療への関心は人一倍強い先生です。先生は「何事も調べることが好き」とも話されていました。常に好奇心や探究心を持ち続け、未来へ向かって進み続けている先生です。清水先生とインタビューを行った私は当院で同期入社ですが、そんな先生の姿をみていつも勇気と希望を与えてもらっています。これからも精神科医療と耳鼻科医療を結びつける「坂本竜馬」的存在でご活躍して頂きたいと思います。

来月は、なんと、ナントあの医師に質問をぶつけてみたいと思います。ご期待ください!

 

インタビュアー:広報委員 山中慎也