「アルコール使用障害について~第2弾:相談から受診まで」

第1回では、「アルコール使用障害」についての記事を掲載させていただきました。今回より、当院で行っている“アルコールよろず相談”の取り組みについて、お話しさせていただきます。

今回のテーマは「相談から受診まで」です。

例えば・・

当院ではこのような飲酒に関わる様々な問題や事柄に対して、“アルコールよろず相談”として、当院精神保健福祉士や公認心理師がご本人ならびにご家族から相談を受け付けています。

~受診を考えている方へ~

「アルコールが原因ではない!」と否定するよりも、「アルコールとの付き合い方」を肯定する為に、今一度、ご自分のアルコールの摂取量であったり、摂取頻度などスタッフと共にご確認してみませんか?体の中で起きている問題に向き合ってみましょう。最近のアルコールに関連する問題は、「早期発見・早期治療」と言われています。なるべく早期に治療することで重篤化を防ぐことができます。

『精神科はもっと重篤になってから行く所だ』と思っていませんか?そんなことはありません。当院では、お酒とうまく付き合っていける方法を一緒に考えていきます。まずは電話相談でも構いません。宮崎県が行っている取り組みなどの紹介も行っています。お気軽にご相談ください。

ここで当院での受診の流れを示しておきます。

受診までの流れとしては、「ご本人がお酒をなんとかしたい」という意思表示があった場合に、受診調整をさせていただきます。基本的には、祝日でない月曜日の午前中に診察を行います(予約制なので、多少受診調整に時間をいただく事もあります。ご了承下さい。)。

受診当日は、8:30に来院していただき、採血・採尿、頭部MRI(またはCT)、心理検査、心電図、予診を取らせていただきます。初回はいろいろな検査もある為に、半日はかかります。ご本人様からの「飲酒歴の状況の聞き取り」と、ご家族様からの「状況確認」もさせていただきます。また、それまでに通院している病院(内科などの精神科以外でも)があれば、出来るだけその病院からの情報提供書も頂く事になります。こころの準備を!

※当院では、基本的に入院治療での治療プログラムをしていますが、外来での治療を希望する際は、担当医との相談となります。


~アルコール関連でお悩みのご家族へ~

アルコールよろず相談ではご家族からのご相談も受け付けております。『家族を受診させたいが、なかなか本人が受診してくれない』といったご相談でも構いません。1人で悩まないためにも、当院スタッフがどのようにして受診に結びつけていくかを一緒に考えていきます。お気軽にご相談ください。

当院のアルコールよろず相談は無料なので、まずは、ご気軽にご相談して下さい。

[Tell:0982-37-0126  アルコールよろず相談]

担当者 黒木
次回は「入院後の治療や入院中の生活の様子について」ご紹介したいと思います。
引用参考  CRAFT~アルコール・薬物・ギャンブルで悩む家族のための7つの対処法~

国立病院機構 久里浜医療センター