【オススメ書籍紹介】

こんにちは。アルコール使用障害ワーキンググループです。本年もよろしくお願いします。

今回のブログでは依存症に関するオススメの書籍をご紹介したいと思います。

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書籍名:「世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?」

著者:松本俊彦

出版:河出書房新社

 

 

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昔はアルコールなど依存の問題を抱えている方に「その人の性格に問題がある」とか「意思が弱いから」など、その人の性格や人格に問題があると誤解されることが多かったようです。依存症は世界でも認められている立派な疾患の一つで、回復のためには適切な治療が必要なのですが、まだまだ世間一般には知られていないように感じられます。疾患と言われてもなかなか理解しにくいところも実際ありますよね。多くの方はお酒を普通に購入して楽しんだり、ストレス発散に役立てたりしていますから。テレビでもお酒のコマーシャルもたくさん流れていますし。

この書籍は、中高生向けに書かれたものですが、依存の問題をわかりやすく書かれていてとても参考になります。最近ニュースでも取り上げられるゲーム依存やネット依存、市販薬の大量服薬など若者が抱えている問題を例にとり、「なぜハマってしまうのか」「なぜやめられないのか」その背景や、どうすれば回復できるのかわかりやすく書かれています。また、依存症のしくみや歴史にも触れられていて学びが多かったです。特に脳への影響については「なるほど」と腑に落ちる感覚がありました。

もし身近な人が依存の問題を抱えていて、その人の行動が理解できない・わからないという方は一度手にとってみると役立つかもしれません。

吉田病院アルコール使用障害ワーキンググループ

公認心理師/山中慎也